アナクシマンドロス(Anaximandros)

万物のアルケーを探究するというスタンスは、タレスの弟子のアナクシマンドロス、さらにはアナクシメネスへと受け継がれていった。

アナクシマンドロス(B.C.610〜B.C.540頃)は、タレスの「水」に対して、万物のアルケーは「ト・アペイロン」(無限定なもの)だと言った。

これは、「水」は限定的な物質であり、“冷たい”や“湿っている”といった自然現象はうまく説明できても、それらに「相反」する“熱い”や“乾いている”といった現象はうまく説明できないと考えたためである。
つまり、アナクシマンドロスは、「水」を「ト・アペイロン」に置き換えることによって、「水」が持つ制約を乗り越えようとしたのだった。

そうした制約を乗り越えるためには、アルケーは無限定な性質のものであるほうが望ましい。
そこで、アナクシマンドロスは、「ト・アペイロン」を想定し、その「ト・アペイロン」からさまざまな相反する性質が分かれ出て、多様な存在が生み出されると考えたのである。

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