ノウハウ14★引用では典拠を示す

大学通信教育のレポートを作成していて、テキストや参考文献に書かれている文章を引用することはよくあることです。

しかし、かつて私が大学通信教育の非常勤講師をしていたとき、テキストや参考文献から引用する際のルールがしっかりと守られていないレポートが少なからず目につきました。

まず、論外だったのは——

本人の文章とテキスト(参考文献)の文章との見分けがつかないレポートです。

つまり、どこまでが本人の文章で、どこからが引用なのか、さっぱりわからないレポートです。

「あれ? この文章どこかで見たことあるぞ……」

そう思って心当たりの本を見てみたら、図星だったケースが何度かありました。

これは、まちがいなく著作権法違反です。

窃盗と同じです!(汗)

万が一訴えられても、文句を言えません!(大汗)

もしかしたら、あなたは、「たかがレポートで、そんな……」と思うかもしれません。

じつは、本や論文などの著作物はもちろん、他人のホームページやブログの文章は「知的財産」なのですが、この知的財産は財産であるので、法的には所有物と同じ扱いになります。

あなたは、自分の所有物である傘を他人がちゃっかり自分の物にしていたら、どう思いますか?

「このドロボーめ!」と激怒しますよね?

文章も同じです。

著作権に対する知識がなく、そのためまるで悪意はないとしても、他人の文章をまるで自分の文章であるかのごとく使用してしまうのは、他人の傘を無断で自分の物にしてしまうのと同じ行為なのです。

なので、絶対にやめましょう!!

さて、引用文がテキスト(参考文献)の文章ときちんと区別されていても、引用する際のルールがきちんと守られていないレポートがまだけっこうありました。

それは——

引用の典拠が不明確なレポートです。

つまり、“何という書の何ページからの引用か?”ということがきちんと書かれていないのです。

引用するときのルールとしては、引用文をカギカッコでくくるなり、引用文そのものを段落下げして、誰が見ても“本文”とは違うということがわかるように区別しておいて、その最後に書名、著者(訳者)名、版元、出版年月、ページ数を添えます。

たとえば、

「〜〜〜」(『○×○×』△△△著、□□社、2014/6、p.xx)

という感じです。

もしも字数などの関係で典拠が添えられないのであれば、「(1)」などの註番号をつけ、レポート末尾の参考文献リストで示します。

なぜ引用文献と引用箇所を示さなければならないのかというと——

読み手(採点者)の必要に応じて、実際の引用箇所を参照できるようにするためです。

これは、引用文が本物かどうかという疑いを確かめるためではありません。

少なくとも私の場合は、その引用文が、典拠となった書(論文)の文脈から切り離されて使われていないかどうかを確認するためでした。

もちろん、引用文のすべてについて確かめていたわけではありません。

「ん?」と引っかかったものについてだけ、何度か確かめた程度でした。

他の採点者(教員)が、この点についてどうしているのかは私にはわかりません。

そんな面倒なことはやらない採点者(教員)のほうが多いでしょう。

しかし、たとえそうだとしても、読み手が実際に引用文に当たりたいと思ったときに、その引用文にたどり着けるに足るだけの情報を添えなければいけないことだけははっきりと言えるでしょう。

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